【新製品情報】ジギングフックバーティカルリミット
2021.09.08
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皆様こんにちは。
今回は弊社ジギングフックに新たに加わった新製品「ジギングフックバーティカルリミット」シリーズについて、鈎の特性や開発ストーリーを交えながらお話ししたいと思います。
目次
①バーティカルリミット仕様概要について
②バーティカルリミット開発に至るまでの経緯
③フィールドでの使用感、オススメセッティング
①バーティカルリミット仕様概要について
このフックは、近海ジギングのメインターゲットである「青物、底物に対して積極的に誘い、強気の勝負に出れる鈎」というコンセプトのもと設計しました。
ターゲットとなる魚のサイズとしては10kgサイズのブリ、ヒラマサ、カンパチに代表される青物、~40kg前後のキハダ、ビンチョウなどのマグロ類、マハタ、イシナギなどの大型底物です。概ね水深30m前後~100m前後にてPE~4号、ドラグ負荷~10kg前後までを想定として設計しています。
形状はベースとなったバーティカルライト(生産終了品)を近年のジギングシーンに合わせ再設計を行い改良を施しました。改良点は、下記の通りです。
・タタキ仕様による軽量化
・ホールド性の高いバーティカルライトのベンド形状を継承しつつ、魚肉を保持するベンドヒール部には丸軸加工、魚肉に干渉しないシャンク部は平打ち加工を施し、身切れの軽減(バレにくさ)と強度確保の両面を高次元で実現
・線径バランスの最適化と鈎先角度を大きく取ることにより、鈎先のタワミによるフッキングパワーロスを防ぎつつ、追ってきた魚に対して瞬間的に鈎が立つ事で初期掛かり、貫通力の両面を高次元で融合
線径は#3/0(Φ1.88mm)、#4/0(Φ2.00mm)、#5(Φ2.14mm)に設定しました。
参考までに線径Φ2.00mmは弊社ジギングフックであれば鎌斬#5/0、貫#3/0と同じです。
近海エリアのジギング基準で考えれば、やや太軸という設定になります。
この線径に設定した理由は、鈎先角度とフッキングパワーの関係が影響してきます。
一般的に鈎先角度を広く取れば、魚に対して初期コンタクト性は上がりますが貫通力は低下します。補足すると、細軸の鈎はテコの原理でフックが刺さろうとする際に鈎先が瞬間的にタワミやすくなり、これにより貫通力が低下します。この鈎のメインターゲットは遊泳力のある青物や口周りの硬い底物です。
ある程度のタワミを防ぐ線径設定でなければ、瞬間的に掛かるけれども全く刺さらない鈎となり、上記ターゲットを想定した鈎としては役不足となってしまいます。
また、強烈な引きを見せる青物や底物に対して、時には魚の引きを止める強気なやり取りが必要なシチュエーションもあります。その際に魚の引きを受け止める事が可能な鈎自体の強度も必要となるためあえてやや太軸と言われる線径バランスに仕上げました。
次に鈎先角度についてです。
鈎先角度がチモトに対して小さければ小さいほど貫通力は高くなります。
しかし、初期掛かり(コンタクト性)が低下する傾向にあります。
この鈎のメインターゲットである青物は当然シャローレンジにも回遊し積極的にジグを追いかけます。ある程度フッキングパワーがダイレクトに伝達しやすいシャローレンジにおいては初期掛かりという要素も重要となります。
フィールドテスト時に鈎先角度の違う2タイプを使い、最終的に従来品よりも少し鈎先角度の開いたタイプを採用しました。
鈎先角度を大きく取った分、線径を少し太めに仕上げ、懸念される貫通力の低下を補ったというイメージです。
このようにチューニングを施しバーティカルライトは設計されました。
次はバーティカルリミット開発に至るまでのエピソードに紹介させていただきたいと思います。
②バーティカルリミット開発に至るまでの経緯
この鈎の開発のキッカケは、となるイベントでお会いしたアングラーの方の一言からでした。主に太平洋側の海域をメインとして、周年大型魚を追いかけ続けるスタイルを身上としている方から弊社ブースにお越しいただいて開口一番、
「ここ一番の勝負鈎として長年バーティカルライトを愛用しており、製造終了になるのが実に惜しい。何とかこれに変わる新たな鈎を作って欲しい。」
企画担当として、自社製品がここ一番の「勝負鈎」として長年愛用され続けている事実にイベント会場でこの熱いメッセージに心動かされました。
一日に一度あるかないかのアタックを信じて大型魚をストイックに追い続けるスタイルを身上とするアングラーにとって、信じて使いきれるタックルの必要性は言わずもがな。
「タックルに対して一切の妥協を排し勝負に挑むアングラーの期待に応える鈎を作りたい。」
そんなやり取りからこの鈎の開発がスタートしました。
開発スタート時に予めいただいていた改良点を踏まえ、試作品完成後は、この鈎の開発にもご協力いただいた高知県室戸市の遊漁船船長と共に実釣テストを行いつつ、長期の実釣テストを行い大まかな形状が決まりかけた矢先、この鈎の開発のキッカケをいただいたアングラーの方から連絡があり、送られてきた写真が、、、、、
100kgに迫ろうかという大型のイシナギ。
おそらく一生に一度出逢えるか否かのレコードフィッシュ。
この魚を獲るためにどうしても必要だった「勝負鈎」という言葉の意味を改めて嚙み締めたました。
ここ一番の勝負所で臆する事無く、全てを委ねられる信頼性こそ「勝負鈎」たる所以。
コンセプトが具現化された瞬間でした。
③アシストフックオススメセッティング
さて、ここからはバーティカルリミットシリーズのオススメのフックセッティングについてお話させていただきます。
オススメセッティングとしては下記の通りです。
※ジグのシルエットによってショート、ノーマルを使い分けてください
①ブリ、メジロサイズの中型青物、~5kgまでの底物狙いの場合
⇒#3/0シングル・ダブル、#4/0シングルセッティングがオススメ
②ヒラマサ、カンパチなどの大型青物、~15kgまでの底物狙いの場合
⇒#4/0ダブル、#5/0シングル・ダブルセッティングがオススメ
③~30kgのキハダマグロ、ビンチョウマグロなどのマグロ狙いの場合
⇒#5/0シングルセッティングがオススメ
また、弊社アシストフックには自社アシストライン「アシストライン480」を採用しております。このアシストラインは、ジグのシルエットと合わせる事で遠くの魚を呼び寄せるアピール力が強いという特徴を兼ね備えております。
この秘密については下記をご覧ください。
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『480nmのヒミツ』
外洋の澄んだ海中へ最も透過する波長の光は440nm付近の青紫色で
この波長の光が外洋の澄んだ海中で最も遠くまで見える色です。
しかし、上記外洋では基礎生産も乏しく、魚が極端に少ないため、釣りをすることがありません。
そのため、近海で透過率の高い480nm付近の色(シアン)をアシストラインに選定することにしました。
光が物体に当たると、物体に吸収されない光のみが反射し、反射された光を色として識別しています。
遠くまで透過する色(480nm)を選定した理由は反応距離の考えからきています。
『反応距離とは』
反応距離とは、魚が餌の存在に気付き、その餌に対して、反応し始める(動き始める)距離のことで、反応距離には色々なことがわかっています。
1、餌の大きさと反応距離は正比例する。
2、魚のサイズが大きな場合、同一サイズの餌に対する反応距離は増加する。
3、ある一定の照度を下回ると、反応距離は減退していく。
4、極端な低照度下では、反応距離は一定になる。
というものです。
アシストラインを透過率の高い480nm付近のカラーにすることで
ジグ+アシストラインで単純に物体を大きくみせることが可能になり
反応距離の餌のサイズと反応距離は正比例するということから
大きくみせることができれば、遠くから魚を呼び込める、
ということに繋がっていきます。
これが480nm付近の色を選定した理由です。
このアシストライン480とバーティカルリミットを組み合わせたアシストフックを使用して、ここ一番の勝負と言えるフィールドで是非ともご使用ください。
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